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たかが頭痛、されど頭痛

脳神経科(頭痛外来)   鳥山 英之

「頭が痛い」

 頭痛は、非常によくある症状で、頭痛を感じたことが無い人は少ないでしょう。風邪ぎみや二日酔い、寝不足などや、女性では生理前後に頭が痛くなることがよくあります。頭が痛くなったら、休んだり市販の痛み止めで対処されたりしている方も多いと思います。中には我慢してしまう方もいるでしょう。
 確かに、多くの頭痛はそれ程危険ではなく、休養などで良くなることも多いのですが、中には危険な頭痛もあります。脳卒中や脳腫瘍などの危険な病気の症状かもしれません。また、こういった病気でなくても、慢性的に頭痛が続けば、生活の質という点で、やはり問題でしょう。頭痛とうまく付き合うための対処が必要です。

では、いろいろな頭痛について、説明しましょう。

「危険な頭痛」

頭痛を来たす脳(頭)の病気はいろいろありますが、代表的な病気は次のようなものです。

(1)くも膜下出血
 頭痛の原因となる病気の中でも、最も危険なものがこのくも膜下出血でしょう。脳の動脈にできた「こぶ(脳動脈瘤)」が破けて頭の中に出血し、これまでに経験したことがないような激しい頭痛が突然に出ます。命にかかわる病気ですので、迅速かつ適切な対応が必要です。

(2)脳出血
 脳の中の細い血管が破けて、脳の中に出血する病気です。頭痛とともに、手足のしびれや運動麻痺などの症状が一緒に出ることが多いです。

(3)髄膜炎
 髄膜炎は頭の中に細菌などが感染して増えた状態で、頭痛とともに発熱もみられます。髄膜炎がひどくなると、意識がもうろうとなったりします。

(4)脳腫瘍
 頭痛が連日続いて徐々に悪化する場合には、頭の中に脳腫瘍が出来ているかもしれません。吐き気や手足のしびれなどがある場合には、要注意でしょう。

「慢性的な頭痛」

危険な病気ではありませんが、頭痛を慢性的に繰り返すものとして、次のようなものがあります。

(1)片頭痛
 片頭痛は脳の血管が関与する頭痛で、「ズッキンズッキン」と脈打つような強い痛みが出ます。頭痛の頻度は1年に何回かといった程度から、多いと週に1~2回程度の方もいます。吐き気を伴うことが多く、また頭痛の程度が強いため、仕事や勉強を続けるのは難しく、寝込んでしまうこともあります。頭痛の前に見え方がギラギラしてきたり見にくくなったりなどの前兆があることもあります。頭痛がある時には、体を動かしたり、暖めたりすると、頭痛は悪化します。

(2)緊張性頭痛
 緊張性頭痛は首や肩の緊張状態やストレスなどによって生じる頭痛で、後頭部や頭の周りを圧迫され締め付けられるような痛みが持続します。片頭痛と比べると、頭痛の程度は比較的軽めで、仕事が出来なくなるほどになることは通常ありません。体を動かしたり、暖めたりすると、頭痛は軽くなります。

(3)群発頭痛
 群発頭痛は季節の変わり目などに、片方の目の奥などの激しい痛みが、連日一定の時間に繰り返し出現します。涙や鼻水といった症状を伴います。痛みは激しく、じっとしていられない程度です。

 これらの頭痛では、程度が軽ければ、市販薬などで頭痛をコントロールしてもよいのですが、頭痛の頻度が多かったり、頭痛の程度が強かったりとコントロール不十分な場合には、それぞれに合った内服治療や対処法が必要です。
 また、頭痛に対して痛み止めのみで対処していると、頭痛薬の飲みすぎによって頭痛を感じやすくなる状態になることがあります。これを「薬物乱用頭痛」と言います。頭痛薬の服用が、月に10回程度より多いと心配です。

頭痛外来では、危険な頭痛かどうかを調べ、慢性の頭痛の対処や治療の相談を行っています。頭痛の心配や頭痛でお困りの場合には、一度ご相談ください。