胃の検査について

胃X線検査(バリウム検査)

胃のX線検査は、バリウム(薬液)と空気を利用して間接的に胃内腔の粘膜をみていきます。
粘膜表面の凹凸模様をバリウムの濃淡に置き換え、モノクロ画像として観察する検査です。
様々な方向から胃を観察するため、受診者の方には撮影寝台の上で体勢を変えていただく必要があります。
当診療所では社団法人日本消化器がん検診学会のガイドラインに準じた撮影法を採用しています。

X線を利用した検査ですので被ばくがありますが、人体に影響を及ぼすといわれている値よりも少ない放射線量です。

検査前の注意事項

下記ご案内に当てはまる方は胃X線検査を受けることができませんので受診される前に必ずお読みください。

胃内視鏡検査(胃カメラ)

内視鏡スコープの先端に組み込まれたビデオカメラで胃内腔を撮影し、テレビモニターで直接観察する検査です。これまで胃X線検査(バリウム検査)でポリープを指摘された方は胃内視鏡検査をおすすめします。
妊娠中の方は内視鏡検査を受けることができません。

検査方法をお悩みの方へ

当診療所では

  1. 経口法
  2. 経鼻法
  3. 鎮静剤を用いた経口法

いずれかの方法で検査を行うことができます。
授乳中の方は 3.鎮静剤が使用できませんので 1.経口法2.経鼻法、いずれかをお選びください。
検査前にご希望の方法をうかがい検査を行います。

  1. 経口法(スコープの太さ:5.5㎜/7.9㎜/9㎜/9.8㎜ *5.5㎜を主に使用)
    局所麻酔をのどに行い、内視鏡スコープを口から挿入する方法です。

    • 経鼻法のスコープよりやや太いスコープを使用するので、広く明るい視野で検査を行うことができ、小さな病変が見つけやすくなります。過去に異常を指摘された方におすすめします。
    • 正面にテレビモニターが設置されているため、検査中の画像を一緒に見ることができます。
    • 舌の奧をスコープが通過する際、少し違和感があります。
    • のどの麻酔がきれるまでご飲食ができません(約1時間)
  2. 経鼻法(スコープの太さ:5㎜)
    局所麻酔を鼻に行い、内視鏡スコープを鼻から挿入する方法です。

    • スコープを鼻から挿入しのどの奥に進めてくため舌の根元にスコープが触れません。そのため経口法に比べて吐き気をもよおすことが少ないといわれています。
    • 検査中に会話をすることができます。
    • 病理組織検査(粘膜の細胞を採取し顕微鏡で詳しくみる検査)を行わなければ検査後20~30分後には食事ができます。
    • スコープが細いため、送気・送水・吸引に時間がかかり経口法に比べて検査時間が2~3分程長くなります。
    • 精密検査や処置、治療が必要な場合は使用できません。
    • 鼻炎や鼻の病気がある方、鼻の内腔が狭い方には不向きです。
  3. 鎮静剤を用いた経口法
    局所麻酔と鎮静剤(腕に静脈注射)を使用して口から内視鏡スコープを挿入する方法です。

    • 鎮静剤を使用することでお薬に伴う副作用はありますが、検査を少し楽に受けることができます。
    • 検査後20~30分ほど休んでいただくため時間がかかります。
    • お薬の影響で1日は眠気・ふらつきが残ります。終日、車・バイク・自転車の運転ができなくなります。
    • 予約制です。別途費用が3,300円(税込)かかります。

お薬を内服されている方へ

胃内視鏡検査では病理組織検査(潰瘍やポリープ、粘膜の荒れたところを採取し、顕微鏡や化学的検査を行うこと)を行うことがあります。下記のお薬を服用している方は検査数日前より休薬が可能かどうか、休薬の可否について事前に主治医へお問い合わせください。(症状によっては休薬できないお薬もあります)