花粉症と診断されたら
花粉症を発症すると自然治癒は余り期待できず、翌年以降は花粉飛散時期に3~4ヶ月毎年発症し、長く付き合うことになります。
【内服治療】 花粉症を含めたアレルギー性鼻炎・結膜炎は肥満細胞から遊離されるヒスタミンなどにより引き起こされるのですが、治療にはこのヒスタミンの遊離を抑制する抗アレルギー薬と、遊離されたヒスタミンの作用を阻害する抗ヒスタミン薬の2つが主に使用されます。
前者は花粉飛散時期の1~2週間前から内服を開始することで予防効果や重症化の防止が期待でき、後者は比較的即効性があり症状を抑える効果は強いですが眠気を伴うことがあります。その他飛散量や症状に応じて一時的にステロイド配合薬の内服を併用しますが長期・常用での使用は避けるべきでしょう。
【外用薬】 点鼻薬・点眼薬には抗アレルギー薬、ステロイド薬などがあり、内服薬と併行して症状に応じていずれかもしくは両方を使用しますが、点鼻・点眼ステロイド薬は内服でのステロイド使用と異なり全身への影響はありませんので飛散期間中の継続使用には問題ありません。
また市販の点鼻薬は、交感神経刺激作用により鼻粘膜血管を収縮させて鼻づまりを解消するのですが、鼻粘膜の肥厚や症状悪化を引き起こすこともあり、使い過ぎは避けたほうが良いでしょう。